3LC(サンエルシー)株式会社の潤です。
今日は、「やらないことを決める」ことについて書いてみました。
私は普段から、新しいサービスを考えたり、AIを使って仕組みを作ったり、お客様の仕事をしたり、自社の事業を改善したりと、かなり色々なことを同時にやっています。
そして、自分でも分かっているのですが、私はたぶん「やりたいこと」が人より多いです。
仕事をしていても、「これ面白そう」「こんなサービス作れそう」「ここ自動化できるんちゃう?」と、次々に思いつきます。
特にAIが使えるようになってからは、それがさらに増えました。
以前なら「面白そうだけど、作るの大変やな」で終わっていたアイデアまで、今はその日のうちに試せてしまう。できることが増えた分、やりたいこともどんどん増えていきます。
これは、ものすごく楽しいです。
でも最近、会社を経営しながら毎日の仕事を整理していて、よく思うことがあります。
やることを決めるのは、そんなに難しくない。
やりたいことなら、放っておいても出てくるからです。
本当に難しいのは、その中から、
「これは今やらない」
「これは自分ではやらない」
「これは、もうやめる」
を決めることなんじゃないか。
今日は、そんな最近の自分の実感から、「やらないことを決める」という経営判断について書いてみようと思います。
やりたいことは、
放っておいても増えていく
新しいサービスを作りたい。既存事業も良くしたい。AIも試したい。システムも作りたい。お客様から依頼された仕事もある。
もちろん、会社なので売上も利益もつくらないといけません。
私の場合、何も考えずにいると「やること」はどんどん増えていきます。
しかも厄介なのが、どれも別に悪いアイデアではないことです。
全部それなりに面白い。
全部やったら何かにつながりそう。
だから、「これはやめよう」と言い切るのが難しい。
でも、一人で会社をやっている以上、時間も集中力も有限です。
10個のことを同時に進めれば、10個進んでいるように見えます。
でも実際には、
10個全部が、少しずつ止まっている。
そんな状態になることがあります。
「やらない」は、
「やめる」とは限らない
最近、私は「やらない」という言葉を、以前とは少し違う意味で考えています。
「この事業はやらない」「このアイデアは捨てる」という大きな決断だけではありません。
もっとよく使うのは、
「今はやらない」
です。
アイデアとしては面白い。いつかやりたい。でも、今やるべきことではない。
それなら、一旦置いておく。
これは、諦めることとは違います。
むしろ、今やるべきことをちゃんと終わらせるための判断です。
私は普段、AIのCEO補佐ともかなりこの話をします。
「これ、今やる?」
「本当にProjectにする?」
「今月じゃないとダメ?」
「もっと優先するものない?」
自分一人だと、思いついた瞬間に始めたくなります。だからこそ、一度止まって考える。
やりたいかどうかと、今やるべきかどうかは別です。
この区別は、会社を一人で経営するようになって、かなり重要になりました。
「できる」が増えたからこそ、
選ばないといけない
AIが出てきて、私自身のできることはかなり増えました。
Webサイトも作れる。システムも以前よりずっと作りやすくなった。画像も動画も文章も作れる。調査もできる。
つまり、「できないからやらない」という理由が減っています。
これは素晴らしいことです。
でも同時に、新しい問題も生まれました。
できるからといって、全部やっていたら終わらない。
AIによって実行力が上がれば上がるほど、「何を実行しないか」を決める力が必要になる。
これは、実際にAIを仕事で使うようになってから強く感じています。
私は「管理するもの」も
増やしすぎたくない
これは仕事だけではありません。
タスク管理の仕組みを作る。新しいツールを入れる。AIごとに役割を作る。管理用のファイルを作る。ルールを作る。
こういうことも、やろうと思えばいくらでもできます。
そして私は、こういう仕組みを考えること自体が結構好きです。
だからこそ危ない。
仕事を効率化するために作った仕組みを、いつの間にか管理するための仕事が生まれることがあります。
新しいツールを入れたら、そのツールを見る仕事が増える。管理表を作ったら、その管理表を更新する仕事が増える。
AIを増やしたら、「どのAIに何を入れたっけ?」を管理する必要が出てくる。
それでは意味がありません。
だから最近は、
新しいものを足す前に、今あるものでできないか。
を意識するようになりました。
増やすことより、減らすこと。便利にすることより、シンプルにすること。
これも「やらないことを決める」の一つだと思っています。
忙しいことと、
前に進んでいることは違う
タスクがたくさんあると、仕事をしている感じはします。
朝からメールを返して、打ち合わせをして、資料を作って、修正して、AIに指示を出して。一日中仕事をしている。
でも夜になって、
「今日、会社として何が前に進んだ?」
と考えると、意外と答えられない日があります。
これが一番怖い。
忙しい。
でも、重要なものは終わっていない。
だから最近は、「今日何をするか」だけではなく、
「今日は何をしないか」
も大事だと思うようになりました。
期限がある仕事を終わらせるなら、新しいアイデアには手をつけない。今月仕上げるプロジェクトがあるなら、別の面白そうなものを始めない。
全部を少しずつ進めるのではなく、終わらせるものを決める。
一人会社では特に、この判断がそのまま会社のスピードになると思っています。
売上だけでも決められない
では、何をやって、何をやらないのか。
これが簡単なら苦労しません。
売上が高いからやる。売上が低いからやめる。それだけで判断できれば簡単です。
でも実際の経営は、そんなに単純ではありません。
利益はどうなのか。どれくらい時間がかかるのか。自分がそこに時間を使う意味があるのか。将来につながるのか。今の3LCがやるべきことなのか。
そして、何より、
それをやることで、本当に進みたい方向へ進めるのか。
私は最近、このあたりをかなり考えるようになりました。
売上がある仕事でも、時間を使いすぎて他の重要なことができなくなるなら、見直す必要があります。
逆に、今すぐ大きな売上にならなくても、これからの3LCに必要なものなら時間を使うこともあります。
だから「やらない」を決めるというのは、単なるタスク整理ではありません。
経営そのものなんだと思います。
一番難しいのは、
「面白そう」を止めること
私の場合、たぶんこれが一番難しいです。
明らかにやりたくない仕事なら、やらない判断はできます。
問題は、
めちゃくちゃ面白そうなときです。
新しいAI。新しいサービス。新しい仕組み。
「これ、絶対おもろいやん」と思ったら、すぐ試したくなります。
しかも今はAIがあるので、本当にその日のうちに作り始められる。
だからこそ、
「面白い。でも今じゃない」
と言えることが大事になってきました。
これは今でも難しいです。たぶん、これからも何度も失敗すると思います。
でも、「全部やる」は選択ではありません。
選ぶということは、選ばなかったものをつくることでもある。
最近は、そう考えています。
やらないことを決めると、
本当にやりたいことが見えてくる
不思議なのですが、やることを増やしているときより、やらないことを決めたときの方が、「自分は何をやりたいのか」が見えてきます。
何に時間を使うのか。
どんなお客様と仕事をしたいのか。
どんな事業を育てたいのか。
自分自身は、会社の中で何をする人でいたいのか。
限られた時間をどこに使うかを考えることは、そのまま会社の方向を決めることになります。
だから私は、「やらない」をネガティブな言葉だとは思わなくなりました。
やらないことを決めるのは、本当にやりたいことに時間を使うためです。
今日、何をやらないか。
私は今でも、やりたいことがどんどん増えます。
たぶん、これは変わらないと思います。
新しいAIが出たら触りたいし、面白いアイデアを思いついたら作りたい。それ自体は、私の強みでもあると思っています。
だから、それをなくそうとは思いません。
その代わり、「これは今やるのか?」をちゃんと考える。
今じゃなければ、置いておく。必要なければ、やめる。人に任せられるなら、任せる。AIに任せられるなら、AIに任せる。
そして、自分が今やるべきことに時間を使う。
やることを決めるより、「やらないこと」を決める方が難しい。
でも、
何をやらないかを決めることが、何を大切にするかを決めることなのかもしれません。
3LCもまだ、その練習の途中です。
やりたいことだらけの会社だからこそ、ちゃんと選ぶ。
そして、選んだものは、ちゃんと形にする。
そんな会社でありたいと思っています。
